索引の話(4)Wikipedia執筆記事名索引

索引四つ目の「Wikipedia執筆記事名索引」は、これまでに執筆や加筆したWikipediaの記事約170件のうち、本に載せた87件を五十音順に並べたものです。当初「事項索引」の中にいれようかとも考えたのですが、人名であったり機関名であったり書名であったりして煩雑なので、別立てにしました。

記載例:
ヤニナ・レヴァンドフスカ ★【ポーランドパイロット】(該当ページ)

外国人名は倒置せずに記事にでてくるとおりに記載してあります。つまり人名索引では「レヴァントフスカ, ヤニナ」と出てきた人名が、こちらでは「ヤニナ・レヴァンドフスカ」となっています。ウィキペディア日本語版の人名は、外国人も倒置せずに「名・姓」と記載されているからです。英語版、ドイツ語版、フランス語版などみな同じなのですが、ロシア語版は倒置して「姓, 名」となっています。これについていつか書いてみたいです。

私の書いた記事には外国語版からの翻訳や、そもそもあまり知られていない項目が多いので、【】内に一口解説をいれました。またWikipediaの「新しい記事」に選ばれたものには★印をつけてあります。マイナーな話題でも他のウィキペディアンの方の関心を呼ぶことができたわけで、選ばれれば嬉しいものでした。しかし選ばれなくても価値のあると考えられるものは、これからも少しずつ立項していくつもりです。

これまでに書いた170件のうち、ここに載せなかった83件の多くは、音楽関係のマニアックな話題が多いです。Wikipediaを始めた当初は音楽関係のものばかり書いていたのですが、そのうちにだんだん文学や歴史や社会の様々な話題に興味が広がっていきました。また翻訳を始めたことで、海外の事物や出来事にもどんどん目が開かされていきました。翻訳も昔は辞書を片手に汗をかきながらやったものですが、今は紙の辞書と同時に自動翻訳も手軽に参照できるので便利です。またWikidataを活用することで、言語間の様々なゆれなどを確認できます。多くの言語版にあるのになぜか日本語版にない項目については、翻訳する上で大きな意義と責任を感じます。

「百科事典」は、「それが生れた時代の知識の総体を測る、バロメータである」というのが、百科事典についての私の原点ですが、現在のウィキペディアは内容のバランスがとても不均衡で、日本語版ではアニメや鉄道関係記事はものすごく充実しているのに他はかなり手薄で、バロメータというにはまだまだ道半ばです。個々の記事の品質を高め、記事全体のバランスが少しでも均衡のとれたものにするには、個人の力だけでは遠く及ばず、多くのみなさんの参加を心から願っています。

■参考