2024年5月7日と8日に東京のゲーテ・インスティテュートで、「東京出身の女性科学者」をテーマにウィキペディア・エディタソンが開催されました。参加予定でしたが急用でキャンセルしたため、15日に行われた振り返りのイベントに参加しました。
このイベントは5月7日から17日までゲーテ・インスティテュートで開催の「デジタル展示 ベルリンー女性科学者の首都」の一環として行われたものでした。これは「東京ベルリン友好都市提携30周年」記念事業の一部で、ドイツ大使館、DWIH東京、ウィキメディア財団が協力しています。そうしたことから15日のイベントでは、ゲーテ・インスティテュートのPeter Anders氏挨拶に続き、ベルリン市長カイ・ウェグナー氏、ベルリン下院議長コーネリア・ザイベルト氏の祝辞がありました。そして基調講演は東京大学理事・副学長林香里教授から、東京大学に女性リーダーを増やそうと実施中の「#WeChange UTokyo」キャンペーンについてのお話でした。次に展示を制作したドイツの担当者2人から、オンラインで企画意図などについての解説がありました。
さていよいよ、7日と8日に行われたエディタソンの報告がありました。エディタソンのファシリテーターをつとめたユージン・オーマンディー氏と、ドイツおよび日本からの参加者から1人ずつが、それぞれ概要と成果を発表しました。ウィキペディアの記事に出典をつける意義と方法がわかりやすく解説されました。
ここで休憩にはいり、ホワイエの展示スペースで出席者どおしの交流が行われました。多くの参加者と率直に意見交換できたのは何よりでした。
後半の最初はウィキメディア財団マリアナ・イスカンデルCEOからのビデオメッセージが披露されました。その中には、昨年のウィキメディアン・オブ・ザ・イヤー新人賞受賞者のオーマンディー氏がファシリテーターを務めたことへの祝辞もありました。
次に、全体を総括するパネルディスカッションが行われました。パネリストはG7/G20 Youth Japan 大倉由莉共同代表、獨協大学前沢浩子学長、ウィキメディア財団中山純子氏、ユージン・オーマンディー氏、ウィキメディア・ドイツのAlan Ang氏、司会はドイツ研究振興協会Myra Bauersachs氏でした。各パネリストによる、女性科学者をめぐる現状認識と未来を見据えた発言の後、示唆に富んだ意見交換が行われました。質疑も活発で、ウィキデータの意義をめぐる話題も盛り上がりました。